小説[ひまわりのナツ]1章まとめ本編
--「ひまわりのナツ」--(一章第1話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/07/16に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
かなり古い文章ですが、、掘り出して、
当時の主人公は、少年としか語っては居なかったのですが、、、
それでは、あまりに寂しいので、なんとなく浮かんだ翔太という名前にして、
年齢は12歳で中1ぐらいを想定して、母親だけの片親という設定もある。
修正も含めて、再構成して見たんです。
これは、--ひまわり畑の女の子のお話--第一章として、発表したのですが、、
題名さえも、気に食わなくなってしまったので;;
「ひまわりのナツ」にしました^^;
今回の修正と、ブログで第一章をまとめての発表は、2011/12/25です。
夏のお話を、クリスマスシーズンのこの時期に発表したのは、
この小説の第二章のイメージが浮かんだからでもあるんです。
それはどうあれ、下準備です^^
投稿日2011/12/25
2011/12/27: 修正/ナツにポーチを持たせる事にしました。(元のイメージではスカートの一部だったのですが;文章にすると判らなくなってしまうので追記です。)それと、翔太を12歳に、
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日差しの強い夏の日、太陽の様なひまわりが立ち並び、黄色と緑の壮大な世界に翔太は迷いこんだ。
やわらかな風で、ひまわりの花がおじぎをする様に揺れていた。
その中に、みしらぬ彼女が居た。
ピンク色の髪に白いシャツに黄色のスカート肩からポーチをさけた、7歳位の女の子だ。
(後に思い返すと、大きなひまわりの畑で彼女を見つけたのは、不思議かもしれない)
「何をしているんだろう」と翔太は、その子へ近づいていった。
人形の様に動かない姿も気になる。それに辺りを見回しても親らしき人影もない。
突然!動き出した彼女は「キャー」と大きな声を発して、翔太の方へ振り向き。
猛スピードで翔太のもとへ走り、近づき、翔太の胸にしがみ付いたのだ!。
「わっ!」
翔太は、何が起きたのかも判らず歩みを止めると、
少女は翔太のシャツにしがみ付いたまま、翔太の体をがむしゃらに揺らした。
翔太は少女の動きに耐えるのが精一杯だ。
翔太は「どうしたの?」と少女にやさしく声をかけるが、
体を振るわせるだけで何も答えてはくれない。
翔太は少女が何に驚いたのか知りたくなり、
少女の走り出した所へゆっくりと、怖がりながらもひまわりの枝を掻き分けて見に行くと、
そこには、小さな小動物が倒れて居た。
翔太は「なんだ、ネズミか~」「いや、ハムスターかな?」と言いながらしゃがみ込み、じっくりとその姿を観察してみた。
ネズミにしてはシッポも短く、毛並みもよく、可愛らしい姿がそこにはあった。
死んでいるのかが気になり手で救い上げると、微かに動きもあり、息もある。どうやら気絶をしているらしい。
少女は「怖い~」と震える小さな声を出した。
涙を蓄えながら怯える目で、その子はそのハムスターを見つめた。
--「ひまわりのナツ」--(一章第2話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/19に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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翔太は更にハムスターの様態を調べると、左後ろ足がダラリとしているのに気が付く、
「あっ、左足が折れている!」
翔太は少女に声をかけた。
「このへんに動物病院はあるの?」
翔太はつい最近に、この辺に引っ越してきたばかりだった。翔太にはこの少女が地元の子に思えたのだ。
少女は額に皺をよせたまま顔を上げると、
「有るよ」と答えた。
翔太はしめたとばかりに、、
「それは近くなの?教えて!」
と切り返えした。それと同時に翔太は少女の状況も気になっていた。
翔太の心配に気がついたのか、少女は。
「大丈夫、私、一人だから」と答えた。
やはり、少女が一人で何故ここ居るのか気になったが、、ハムスターを病院に連れて行くのを優先にし、
翔太は少女を連れて自転車の元に急いだ。
翔太は自転車に乗るいために、抱きかかえたハムスターを少女に持って貰おうとすると、少女は顔をこわばらせた。
「やっぱりか、、」
翔太は担いでいたナップザックの中を開けると、
ムービーカメラが入っていた。それはシヨルダーストラップを使って肩にかけ、
他は小さなポケットに押入れ、タオルを出してハムスターをくるみ、ナップザックにやさしく入れた。
翔太は一人で動物病院く気になり、その少女に、「ありがとう」「この先は一人で行くから」と言って、自転車をこぎ出そうとすると、
あろう事か、彼女は翔太の服にしがみつき、自転車を止めた。
翔太は、少女に「一緒に行く?」と聞くと、
少女は、首を縦にうなずいた。
動物病院へ行くと、そこには白衣を着た美人の女医さんが居た
その女医さんは「どうしたの?」と翔太達に声をかけた。
--「ひまわりのナツ」--(一章第3話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/21に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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翔太はナップザックを肩から下ろして、その中からハムスターを取り出し、
ハムスターを大事に抱きかかえて、診断用のベッドに置いた
翔太は女医さんの方を向き「倒れているのを見つけて連れてきたんです。」と伝えた。
翔太は、悲しみを浮かべる目で女医さんを見る。
女医さんは翔太を横目に、椅子から立ち上がりハムスターに近づいた。
「見せてくれる」「足が折れているみたいね~」
「レントゲン・・・まっ、いいわ、他は大丈夫そうだし様子を見ましょう」
と女医さんは的確に診察し、翔太の方を向き声をかけた。
「ぼくの、お父さんかお母さんは居ないの?」
翔太は声を詰まらせた。「・・・」
女医さんは、「あら、そう、、」と言って、治療を続けた。
「これでいいわ、」
ハムスターの足はギブスで固定され痛々しい姿であるのだが、大げさでもなく丁寧に処置された。
それを観て、翔太は安堵の表情を浮かべた。
しばらくすると、翔太はハッと気がつく、お金を持っていなかったのだ!
恐る恐る、翔太は女医さんの目を見て、「、、お金が」と告げる。
翔太はうなだれる。
すると、女医さんは「そうね~、、薬は出さないし、、まっ、いいわ。今回は特別タダ!」
「でも、次はもらうわよ~」と翔太の額を軽く叩いた。
女医さんは続けて「それと、お母さんには言うのよ!」と忠告も告げた。
それに、女医さんもハムスターを気に入ったらしく、少年の横に並び、労わりの表情でハムスターに目を向けた。
しかし!それを後ろで見ていた少女は違った!!
女医さんの後ろあたりから、近くの雑誌を丸めて襲いかかったのだ!
翔太は驚きながらも、少女の後ろから抑えに入った。
もだえる少女。
「なによ、離してよ!」と声を荒げた。
翔太は「なにやっているだよ!そもそもお前が悪いんだろう!」と言い返す。
そんな事をしている間に。
突然、「済みません~」という声が、遠くから男の声が響いた。
それに反応して少女のどたばたを無視して、女医さんはズレたメガネを直し、キリッとした顔になり、
声の主である、男にむかって歩いて行き、男に声をかけた。
「なんですか?」女医さんの声は、今までとは違う、そっけないものであった。
(女医さんの普段の口調はこれらしい)
それを横目で見ながら、翔太は思った「逃げたな。」
さらに騒ぎ立てる少女。
--「ひまわりのナツ」--(一章第4話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/22に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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翔太は、少女の後ろから、両手を掴み押さえ込んで、言い放った。
「なんでそこまで、ハムスターをいじめるんだよ!」
「ケガをさせたのも、お前だろ!」と強い口調で迫った。
それを言われた瞬間、少女は翔太をにらみ付け、少女は反論する。
「なにも判ってないのよー!」
「私は、、」一転してかなしく情けない顔になり、
少女はその場に座り込んで、大泣きをしてしまう。
驚く翔太。
すると!
「あ~ぁ、泣かせちゃった。」
「ケガをさせたのは彼女じゃないぞ!」と声が聞こえた。
その声に反応して二人はそちらに向くと、そこにはハムスターが居た!
長いヒゲを前足で、えら~そうになでながら、なんと!話し出したのだ!
「このケガは、おれの落ち度だ。彼女には関係無い」
少女が、ほら観なさいという口調で、
「だから、こいつは化け物なのよ!(クスン)妖怪の様なモノだから、退治しないといけないの!」
少女は泣きながら言った。
ハムスターは、器用に前足でこめかみ辺りを掻きなが、答えた。
「彼女からすると、そうなるかもしれないが、、化け物じゃないぞ。こういう種族だ。」
ハムスターは、偉そうな口調で更に話を続けた。
「ここに来るのも初めてだし、騒ぎも起こしたくない。それにこの傷だ~、だから、厄介になる。」
少女は言い返した。
「なに勝手な事を言っているのよ~サッサと帰りなさいよ!」
ハムスターは、手を前に出し、態度を下げなら言う。
「だから、この傷だから」
少女は、縦ひざに成り体を起こして、
「ダメ!」っとキッパリ、
ハムスターは四足を地につけて、
「この傷で戻ったら、キツイよ~、、死んじゃうかもしれないし;」
少女は、立ち上がりハムスターに指をさして、
「ダメったら、ダメ」
そして、ハムスターは頭を下げた;
「お願い、居させて!」
完全に、強気な少女。
「は~、くださいは?、よろしくお願いしますでしょ~!」
ハムスターは、少女の言いなりとなった~、、<あわれ
呆然としていた、翔太が声をかけた。
「それで、これからどうするんだよ?」
それを聞いて皆、キョトンとして、我に返り、瞑想した、、、;
--「ひまわりのナツ」--(一章完結話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/27に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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結局、ハムスターは、翔太の家で飼う事になり、それと今まで少女と呼んでいた子は、ナツという名だとわかり、
ハムスターはスタローンと名乗った。彼らは仲良くなっていった。
(スタローン、、ハムスターの名は、ストロングハムスター(強いハムスター)と言わんばかりの名前だ^^)
ナツは、翔太の親が居ない頃を見計らった様に現れ、変わらず不思議少女のままだ。
なんだかんだはありましたが、月日はながれて、、
スタローン(ハムスター)の足は完治し、二人と一匹は出会った、ひまわり畑に再び来た。
翔太はひまわり畑を見回し、
「久しぶりに来た気がする」と、背伸びしながら上に向いて深呼吸をした。
季節は夏も後半となり、涼しい風が気持ちよくそそいていた。
目の前の畑は以前とは違い、あの黄色と緑の美しい花や葉は萎れて、ゾンビのような無残な姿をさらしている。
スタローンは「遅かったかもしれない」と喋ると!突然に走り出した。
翔太は「待ってくれ!」と声をあげて、スタローンを止めようとして手をかざした。
それを止めるかのように横に居たナツが、翔太の服をチョコっと引っ張り。
ポツリと、「スタローンが倒れていたところに行ったのよ」という。
翔太は、その言葉にビックリした。
「判るのかよ!、あいつは気絶していたんだぜ」
ナツは自信げに、にこやかに微笑み
「こっちよ」と、指差すと、翔太のの後ろに回り込み、腰を押し始めた。
翔太は押れて歩きながらも、後ろを振り向きナツを見て、
「何で判るんだよ~」ナツに問うと、
ナツは、少し膨れっ面になり、
「なんだっていいじゃない!」と言い返すと
「後ろを向いていると危ないわよ」と翔太に注意をした。
なさけない事に、翔太は言われた直後に、足を取られ倒れてしまう。
ナツもまきぞいになり倒れて、少年におぶさる。
「いわんこっちゃないでしょ!」
ナツは、そう言いながら少年の目を見て、なぜか頬を赤らめた。
翔太は、ゆっくりと上半身を起き上げると、自然にナツに触れた。
二人は、まじかに顔を近づけた。
「わり~」「大丈夫か?」と、てれくさそうに翔太は言った。
するとナツは、ぎゅーと強く目を閉じて、
「・・・」
翔太もつられて頬をあからめた。
、
おぶさるナツに、翔太は目をそらして小声で、、
照れくささ回避にふいに「ちょっと、、重いよ」と言った瞬間!
「パシッ!」
ナツのピンタが、翔太の左頬をとらえた!それもクリーンヒット!のたうちまわる翔太;
「さっさと、行くわよ!」と言ってナツは起き上がり、そそくさと歩いて行ってしまう。
翔太は慌てて、ナツを追いかけた。<なさけない;
そして、ナツの足が止まったところには、
目の前に、一際大きなひまわりが聳え立っていた。
花は仰ぎ見るほどだ!
(普通は一週間ぐらいで枯れてしまう、ひまわりが育ち続けたのだろうか?)
しかし、、このひまわりもまた枯れて、花は下を向いていた。
「遅いぞ!」とスタローンの声がした。
翔太はスタローンに向かって、「お別れと言うから、ここまで来たんだけど。」「何がおこるんだよ?」と問いた。
スタローンは、当然の疑問だと言わんばかりに、前足をきように組み、目をとじて、うなずきながら翔太の疑問を聞くと、
スタローンは語り出した。「実は、おれは異世界から来たのだ。」「そしてその世界と通じるのがこの花だ」
と、スタローンは巨大なひまわりの花の中心に向かって指をさした。
それに釣られて、花の中をまじかに見て確認する二人。
そして、翔太は花の中心を触ってしまう。
「あっ」スタローンはとっぴょうしもない声を出す!かなりの驚きのようだ。
その瞬間!
ひまわりの花が輝きはじめ、なんと!枯れて花の重みに耐え切れなくなったのか枝が折れた!
二人と一匹にかぶさるように、その花が落ちて、更に輝きが包み込んだ!!
なんと、二人と一匹は異世界にとばされたのだった!
ナツ「私まで!」
翔太「えっ、え~!、どうなるの;帰れるのか!!」
スタローン「触るとは思わなかった;あきらめろ、言っただろひまわりが通路だって、また通れるとしても一年後だな」
翔太「冗談じゃねーぞ!!!!!!」
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作者:ksato
そして、彼らの話は二章へと続いていく。
Next>>
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/07/16に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
かなり古い文章ですが、、掘り出して、
当時の主人公は、少年としか語っては居なかったのですが、、、
それでは、あまりに寂しいので、なんとなく浮かんだ翔太という名前にして、
年齢は12歳で中1ぐらいを想定して、母親だけの片親という設定もある。
修正も含めて、再構成して見たんです。
これは、--ひまわり畑の女の子のお話--第一章として、発表したのですが、、
題名さえも、気に食わなくなってしまったので;;
「ひまわりのナツ」にしました^^;
今回の修正と、ブログで第一章をまとめての発表は、2011/12/25です。
夏のお話を、クリスマスシーズンのこの時期に発表したのは、
この小説の第二章のイメージが浮かんだからでもあるんです。
それはどうあれ、下準備です^^
投稿日2011/12/25
2011/12/27: 修正/ナツにポーチを持たせる事にしました。(元のイメージではスカートの一部だったのですが;文章にすると判らなくなってしまうので追記です。)それと、翔太を12歳に、
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日差しの強い夏の日、太陽の様なひまわりが立ち並び、黄色と緑の壮大な世界に翔太は迷いこんだ。
やわらかな風で、ひまわりの花がおじぎをする様に揺れていた。
その中に、みしらぬ彼女が居た。
ピンク色の髪に白いシャツに黄色のスカート肩からポーチをさけた、7歳位の女の子だ。
(後に思い返すと、大きなひまわりの畑で彼女を見つけたのは、不思議かもしれない)
「何をしているんだろう」と翔太は、その子へ近づいていった。
人形の様に動かない姿も気になる。それに辺りを見回しても親らしき人影もない。
突然!動き出した彼女は「キャー」と大きな声を発して、翔太の方へ振り向き。
猛スピードで翔太のもとへ走り、近づき、翔太の胸にしがみ付いたのだ!。
「わっ!」
翔太は、何が起きたのかも判らず歩みを止めると、
少女は翔太のシャツにしがみ付いたまま、翔太の体をがむしゃらに揺らした。
翔太は少女の動きに耐えるのが精一杯だ。
翔太は「どうしたの?」と少女にやさしく声をかけるが、
体を振るわせるだけで何も答えてはくれない。
翔太は少女が何に驚いたのか知りたくなり、
少女の走り出した所へゆっくりと、怖がりながらもひまわりの枝を掻き分けて見に行くと、
そこには、小さな小動物が倒れて居た。
翔太は「なんだ、ネズミか~」「いや、ハムスターかな?」と言いながらしゃがみ込み、じっくりとその姿を観察してみた。
ネズミにしてはシッポも短く、毛並みもよく、可愛らしい姿がそこにはあった。
死んでいるのかが気になり手で救い上げると、微かに動きもあり、息もある。どうやら気絶をしているらしい。
少女は「怖い~」と震える小さな声を出した。
涙を蓄えながら怯える目で、その子はそのハムスターを見つめた。
--「ひまわりのナツ」--(一章第2話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/19に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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翔太は更にハムスターの様態を調べると、左後ろ足がダラリとしているのに気が付く、
「あっ、左足が折れている!」
翔太は少女に声をかけた。
「このへんに動物病院はあるの?」
翔太はつい最近に、この辺に引っ越してきたばかりだった。翔太にはこの少女が地元の子に思えたのだ。
少女は額に皺をよせたまま顔を上げると、
「有るよ」と答えた。
翔太はしめたとばかりに、、
「それは近くなの?教えて!」
と切り返えした。それと同時に翔太は少女の状況も気になっていた。
翔太の心配に気がついたのか、少女は。
「大丈夫、私、一人だから」と答えた。
やはり、少女が一人で何故ここ居るのか気になったが、、ハムスターを病院に連れて行くのを優先にし、
翔太は少女を連れて自転車の元に急いだ。
翔太は自転車に乗るいために、抱きかかえたハムスターを少女に持って貰おうとすると、少女は顔をこわばらせた。
「やっぱりか、、」
翔太は担いでいたナップザックの中を開けると、
ムービーカメラが入っていた。それはシヨルダーストラップを使って肩にかけ、
他は小さなポケットに押入れ、タオルを出してハムスターをくるみ、ナップザックにやさしく入れた。
翔太は一人で動物病院く気になり、その少女に、「ありがとう」「この先は一人で行くから」と言って、自転車をこぎ出そうとすると、
あろう事か、彼女は翔太の服にしがみつき、自転車を止めた。
翔太は、少女に「一緒に行く?」と聞くと、
少女は、首を縦にうなずいた。
動物病院へ行くと、そこには白衣を着た美人の女医さんが居た
その女医さんは「どうしたの?」と翔太達に声をかけた。
--「ひまわりのナツ」--(一章第3話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/21に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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翔太はナップザックを肩から下ろして、その中からハムスターを取り出し、
ハムスターを大事に抱きかかえて、診断用のベッドに置いた
翔太は女医さんの方を向き「倒れているのを見つけて連れてきたんです。」と伝えた。
翔太は、悲しみを浮かべる目で女医さんを見る。
女医さんは翔太を横目に、椅子から立ち上がりハムスターに近づいた。
「見せてくれる」「足が折れているみたいね~」
「レントゲン・・・まっ、いいわ、他は大丈夫そうだし様子を見ましょう」
と女医さんは的確に診察し、翔太の方を向き声をかけた。
「ぼくの、お父さんかお母さんは居ないの?」
翔太は声を詰まらせた。「・・・」
女医さんは、「あら、そう、、」と言って、治療を続けた。
「これでいいわ、」
ハムスターの足はギブスで固定され痛々しい姿であるのだが、大げさでもなく丁寧に処置された。
それを観て、翔太は安堵の表情を浮かべた。
しばらくすると、翔太はハッと気がつく、お金を持っていなかったのだ!
恐る恐る、翔太は女医さんの目を見て、「、、お金が」と告げる。
翔太はうなだれる。
すると、女医さんは「そうね~、、薬は出さないし、、まっ、いいわ。今回は特別タダ!」
「でも、次はもらうわよ~」と翔太の額を軽く叩いた。
女医さんは続けて「それと、お母さんには言うのよ!」と忠告も告げた。
それに、女医さんもハムスターを気に入ったらしく、少年の横に並び、労わりの表情でハムスターに目を向けた。
しかし!それを後ろで見ていた少女は違った!!
女医さんの後ろあたりから、近くの雑誌を丸めて襲いかかったのだ!
翔太は驚きながらも、少女の後ろから抑えに入った。
もだえる少女。
「なによ、離してよ!」と声を荒げた。
翔太は「なにやっているだよ!そもそもお前が悪いんだろう!」と言い返す。
そんな事をしている間に。
突然、「済みません~」という声が、遠くから男の声が響いた。
それに反応して少女のどたばたを無視して、女医さんはズレたメガネを直し、キリッとした顔になり、
声の主である、男にむかって歩いて行き、男に声をかけた。
「なんですか?」女医さんの声は、今までとは違う、そっけないものであった。
(女医さんの普段の口調はこれらしい)
それを横目で見ながら、翔太は思った「逃げたな。」
さらに騒ぎ立てる少女。
--「ひまわりのナツ」--(一章第4話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/22に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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翔太は、少女の後ろから、両手を掴み押さえ込んで、言い放った。
「なんでそこまで、ハムスターをいじめるんだよ!」
「ケガをさせたのも、お前だろ!」と強い口調で迫った。
それを言われた瞬間、少女は翔太をにらみ付け、少女は反論する。
「なにも判ってないのよー!」
「私は、、」一転してかなしく情けない顔になり、
少女はその場に座り込んで、大泣きをしてしまう。
驚く翔太。
すると!
「あ~ぁ、泣かせちゃった。」
「ケガをさせたのは彼女じゃないぞ!」と声が聞こえた。
その声に反応して二人はそちらに向くと、そこにはハムスターが居た!
長いヒゲを前足で、えら~そうになでながら、なんと!話し出したのだ!
「このケガは、おれの落ち度だ。彼女には関係無い」
少女が、ほら観なさいという口調で、
「だから、こいつは化け物なのよ!(クスン)妖怪の様なモノだから、退治しないといけないの!」
少女は泣きながら言った。
ハムスターは、器用に前足でこめかみ辺りを掻きなが、答えた。
「彼女からすると、そうなるかもしれないが、、化け物じゃないぞ。こういう種族だ。」
ハムスターは、偉そうな口調で更に話を続けた。
「ここに来るのも初めてだし、騒ぎも起こしたくない。それにこの傷だ~、だから、厄介になる。」
少女は言い返した。
「なに勝手な事を言っているのよ~サッサと帰りなさいよ!」
ハムスターは、手を前に出し、態度を下げなら言う。
「だから、この傷だから」
少女は、縦ひざに成り体を起こして、
「ダメ!」っとキッパリ、
ハムスターは四足を地につけて、
「この傷で戻ったら、キツイよ~、、死んじゃうかもしれないし;」
少女は、立ち上がりハムスターに指をさして、
「ダメったら、ダメ」
そして、ハムスターは頭を下げた;
「お願い、居させて!」
完全に、強気な少女。
「は~、くださいは?、よろしくお願いしますでしょ~!」
ハムスターは、少女の言いなりとなった~、、<あわれ
呆然としていた、翔太が声をかけた。
「それで、これからどうするんだよ?」
それを聞いて皆、キョトンとして、我に返り、瞑想した、、、;
--「ひまわりのナツ」--(一章完結話
○元は共和国という、お絵かき掲示板にて2009/08/27に発表。
○改めて自分のHPの掲示板にて、2009/08/29に発表。
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結局、ハムスターは、翔太の家で飼う事になり、それと今まで少女と呼んでいた子は、ナツという名だとわかり、
ハムスターはスタローンと名乗った。彼らは仲良くなっていった。
(スタローン、、ハムスターの名は、ストロングハムスター(強いハムスター)と言わんばかりの名前だ^^)
ナツは、翔太の親が居ない頃を見計らった様に現れ、変わらず不思議少女のままだ。
なんだかんだはありましたが、月日はながれて、、
スタローン(ハムスター)の足は完治し、二人と一匹は出会った、ひまわり畑に再び来た。
翔太はひまわり畑を見回し、
「久しぶりに来た気がする」と、背伸びしながら上に向いて深呼吸をした。
季節は夏も後半となり、涼しい風が気持ちよくそそいていた。
目の前の畑は以前とは違い、あの黄色と緑の美しい花や葉は萎れて、ゾンビのような無残な姿をさらしている。
スタローンは「遅かったかもしれない」と喋ると!突然に走り出した。
翔太は「待ってくれ!」と声をあげて、スタローンを止めようとして手をかざした。
それを止めるかのように横に居たナツが、翔太の服をチョコっと引っ張り。
ポツリと、「スタローンが倒れていたところに行ったのよ」という。
翔太は、その言葉にビックリした。
「判るのかよ!、あいつは気絶していたんだぜ」
ナツは自信げに、にこやかに微笑み
「こっちよ」と、指差すと、翔太のの後ろに回り込み、腰を押し始めた。
翔太は押れて歩きながらも、後ろを振り向きナツを見て、
「何で判るんだよ~」ナツに問うと、
ナツは、少し膨れっ面になり、
「なんだっていいじゃない!」と言い返すと
「後ろを向いていると危ないわよ」と翔太に注意をした。
なさけない事に、翔太は言われた直後に、足を取られ倒れてしまう。
ナツもまきぞいになり倒れて、少年におぶさる。
「いわんこっちゃないでしょ!」
ナツは、そう言いながら少年の目を見て、なぜか頬を赤らめた。
翔太は、ゆっくりと上半身を起き上げると、自然にナツに触れた。
二人は、まじかに顔を近づけた。
「わり~」「大丈夫か?」と、てれくさそうに翔太は言った。
するとナツは、ぎゅーと強く目を閉じて、
「・・・」
翔太もつられて頬をあからめた。
、
おぶさるナツに、翔太は目をそらして小声で、、
照れくささ回避にふいに「ちょっと、、重いよ」と言った瞬間!
「パシッ!」
ナツのピンタが、翔太の左頬をとらえた!それもクリーンヒット!のたうちまわる翔太;
「さっさと、行くわよ!」と言ってナツは起き上がり、そそくさと歩いて行ってしまう。
翔太は慌てて、ナツを追いかけた。<なさけない;
そして、ナツの足が止まったところには、
目の前に、一際大きなひまわりが聳え立っていた。
花は仰ぎ見るほどだ!
(普通は一週間ぐらいで枯れてしまう、ひまわりが育ち続けたのだろうか?)
しかし、、このひまわりもまた枯れて、花は下を向いていた。
「遅いぞ!」とスタローンの声がした。
翔太はスタローンに向かって、「お別れと言うから、ここまで来たんだけど。」「何がおこるんだよ?」と問いた。
スタローンは、当然の疑問だと言わんばかりに、前足をきように組み、目をとじて、うなずきながら翔太の疑問を聞くと、
スタローンは語り出した。「実は、おれは異世界から来たのだ。」「そしてその世界と通じるのがこの花だ」
と、スタローンは巨大なひまわりの花の中心に向かって指をさした。
それに釣られて、花の中をまじかに見て確認する二人。
そして、翔太は花の中心を触ってしまう。
「あっ」スタローンはとっぴょうしもない声を出す!かなりの驚きのようだ。
その瞬間!
ひまわりの花が輝きはじめ、なんと!枯れて花の重みに耐え切れなくなったのか枝が折れた!
二人と一匹にかぶさるように、その花が落ちて、更に輝きが包み込んだ!!
なんと、二人と一匹は異世界にとばされたのだった!
ナツ「私まで!」
翔太「えっ、え~!、どうなるの;帰れるのか!!」
スタローン「触るとは思わなかった;あきらめろ、言っただろひまわりが通路だって、また通れるとしても一年後だな」
翔太「冗談じゃねーぞ!!!!!!」
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作者:ksato
そして、彼らの話は二章へと続いていく。
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